海外オフショア投資は何かと手数料が高いと思われがちです。
月額手数料を払わなければ契約できないような業者が一部いらっしゃることも、そのような認識につながっているように思えます。
各業者によって言うこともバラバラなんですよね・・・。
問い合わせも多い分野なので、私自身の経験談を基にして契約後に必要となる費用についてお伝えします。
目次
結論:契約後に必要な費用はほとんど無い
早速結論です。
海外オフショア投資では、契約後に必要な費用というものはほとんどありません。
月額費用なしでも必要十分なサポートを受けることができますし、解約などの手続きにも費用なしです。
ただ、下記にあげるような手数料と、税金が必要となりますので、一つずつ解説していきます。
- 書類を送る送料(EMSなど)
- 銀行振込にかかる手数料
- 受取時の所得税
必要な費用①:書類を送る送料
香港のIFAを介して契約することがほとんどですので、書類は全て香港に送ることとなります。
その送料が日本からのEMSの場合は毎回1,500円前後かかります。
東南アジア各国からは2,000円~3,000円ですし、各国料金は異なるはずです。
契約が完了した後に書類を送るのは例えば下記のような場合です。
- クレジットカードの変更(有効期限の変更を含む)
- 住所やパスポート番号の変更
- 受益者の変更
- 積立金の受け取り
頻繁に行うような手続きではありませんが、老後まで何十年も保有する商品ですので何回かは変更などを行うことになるでしょう。
今後は書類の電子化も進んでいき、スキャンした書類のPDF送付でも対応できるようになってくるかもしれません。
そうなると更に安くなりますよね。
必要な費用②:銀行振込にかかる手数料
積み立てた資金を引き出す際は香港など保険会社が所在する国からの送金となります。
受取先の口座にもよりますが、海外送金で必要な手数料が引かれます。
老後、資金を受け取る際にもし日本にお住まいであれば日本の銀行の海外送金受取手数料がかかることとなります。
2022年時点では、ソニー銀行であれば条件を満たせば無料となるようです。
なお、私は香港のHSBC口座での受け取り予定ですが、そのような場合は手数料はかかりません。
受け取る際の口座のある銀行次第といったところでしょうか。
この国際送金という制度も今後は手数料が安くなっていく分野かと思います。
現時点でもソニー銀行を選べば日本での受け取りだとしても手数料はゼロにできますし、これから契約する方が受け取る頃にはかなり無視できるようになっているかもしれません。
必要な費用③:税金
最も重要かつ金額が大きいのが税金です。
「海外オフショア保険はオフショア地域の金融機関だから税金がかからない」という説明を受けたことがあれば、要注意です。
運用する保険会社やファンドはたしかにオフショア地域に所在しており、運用中に課税されることはありません。
安い税金を活かすことで高いリターンを実現しているというのも事実です。
でも、だからといって税金がかからないわけではありません。
オフショア投資では、受け取る際に居住している国の税制に基づいて所得剤が課されるというのが一般的な見解です。
受取時に、投資の課税がゼロの国に居住していれば税金はかかりません。
香港やシンガポール、ポルトガルなどはそうですね。そういった国でのリタイヤを予定しているのであれば、税金は不要です。
でも、例えば現在は香港に住んでいるが、老後は日本で暮らそうと考えている場合などは、受取時に日本に住んでいれば、日本で課税されます。
日本では生命保険への課税は一括受け取りであれば一時所得、年金受取や一部受け取りであれば雑所得に分類されるという解釈が一般的のようです。
雑所得の場合は公的年金と同じように累進課税での課税となりますので、5~45%の所得税の納税が必要となります。
納税額を考えながら引き出し額を決めていくタックスプランニングの考え方を行うことで実行税率は10~20%程度になるでしょうか。
証券口座を利用した取引ではスイッチングやリバランスでも課税されてしまうことに対して、オフショア投資では受取時まで課税が繰延されます。
「オフショア投資=税制度的に有利」という認識は間違いありません。
ただ、支払わなくてもよいわけではないということですね。
その他:サポート料など
その他、一部の契約取次業者によっては月額○万円のサポート料等を定めているところもあるようです。
私自身、費用が要らないところでしか契約していないので詳細はわかりませんが、
きっと毎月何らかの情報提供があったり、面談ができたり、何らかのサービスがあるものかと思います。
そういったサービスを費用を支払ってでも受けたいと考えるのであれば、支払えばよいのではないでしょうか。
ただ、これは決して必須な費用ではありません。
そして、必要な手続きについては無料で対応してくれる場所があることも事実です。
通販でも送料がかかるお店もあればかからないお店があるのと一緒、どこから買うかを選ぶのは自由だと思います。
費用が必要で手厚いサポートよりも、費用をかけたくないのであれば私が契約しているところを紹介しますね。
信託活用の場合の信託手数料
信託を活用した契約方法を活用する場合は信託会社の手数料が発生しますが、保険会社が負担することもあります。
殆どの場合は信託手数料を負担しない形で契約可能です。
このあたりは状況が流動的なので最新の情報はお問い合わせください。
契約後に必要となる手数料まとめ
今回の記事では海外オフショア投資を契約後に必要となる費用についてまとめました。
- 必要な費用①:書類を送る送料・・・数年に一度、1500円前後
- 必要な費用②:銀行振込にかかる手数料・・・銀行を選べばゼロ
- 必要な費用③:税金・・・税金がかからない、はウソ
- その他:サポート料など・・・個人的には不要と考えている
ということですね。
その他、各商品で定められている手数料(自動的に契約から控除)についてはこちらの記事にまとめました。
貯蓄型生命保険と投資リンク型保険では全く異なりますので、それぞれ別の記事にしてあります。
こちらも合わせて参考にしてみてください。