人の数だけ、人生がある。人生の数だけ、ベストな資産運用は異なる。
そう本気で思っています。
オフショア投資のことを書くことが多く、たしかにコア部分はオフショア投資をしておりますがサテライトでは米国株式投資もしています。
先物やオプションに手を出してみたりと、決められた金額の範囲内で色々試しているのですが、やはり気付かされるのが「投資を趣味にするくらいでなければ難しい」ということ。
オフショアも国内も国外も色々試した私だから書けるおすすめの投資方法フローチャートを作ってみました。
目次
Q. 投資を趣味にする可能性はありますか?
まず初めの質問がこちら。投資を趣味にする可能性はありますか?
言い換えれば、あなたは既製品派ではなく、DIY派ですか?とも言えます。
参考:既製品とオーダーメイドとDIYという選択肢で資産運用を考える
YESなら・・・
この問にYESと答えたあなたは証券口座を開設して株や債券で資産運用をするのが良さそうです。
年利10%を超えるパフォーマンスを狙いたい
年利10%を大きく超えるようなパフォーマンスを狙うのであれば先物やオプション、または個別株への投資も視野に入ってきます。FXや仮想通貨という選択肢もあります。
これらの投資手法は「皆が豊かになる」というものではなく、大きくプラスになる人もいればマイナスになる人もいるという類のものです。
老後資金などの未来の安心を作るという目的であれば他の方法にしましょう。あくまでも短期で稼ぎたいという目的のためのものです。
もっといえば8割の人が損をして、2割の人がプラスになる、そういう世界です。
上達するには色々と勉強しながら試行錯誤することが一番です。
損失を許容できる金額だけ口座に入れて挑戦するのが良いでしょう。日本国内にお住まいで、今後も日本国外居住の予定がなければ楽天証券やSBI証券あたりが良いと聞きます。私は日本の口座はあまり使わないのでわかりませんが・・・。私はIBKRとFirstradeをメインに使っています。先物やオプションはIBKR、現物はFirstradeですね。
長期的に年利5~10%を狙いたい
年利5~10%を狙うのであれば米国株インデックス投資でしょうか。債権など逆相関のあるものとポートフォリオを組んで定期的にリバランスすることで上昇局面だけでなく下落局面においてもリターンを得る可能性が増え、運用成績向上と安定化が見込めます。
日本国内にお住まいの方はつみたてNISAやiDeCo等をされることもあると思いますが、それらはここに分類されます。
米国株か、全世界株か、という論点もあるようですが、全世界株の場合は完全に何も考えずに放置できますね。
米国株は、アメリカが世界の中心でなくなった場合には価値が低下するからです。
なお、私は米国株派です。
マクドナルド、スターバックス、インテル、AMD、アップル、グーグル(Android, YouTube)、マイクロソフト・・・
インテル入ってるWindowsのパソコンでこの記事を書き、移動時にはYouTubeをAndroidとiPhoneで見る、そんな生活がアメリカ以外の会社に置き換わるまではアメリカが強いかなというのが私個人的な意見です。
なお、インデックス投資は全員がプラスになる可能性の高い投資手法です。
例えば米国インデックスの一つであるS&P500は連続赤字企業を指標から外し、利益の出ている成長企業だけを残す形でインデックスの計算を行う仕組みとなっており、米国経済の成長が続く限りそれを上回るパフォーマンスを長期的に実現する仕組みになっています。
日経平均株価は、、、赤字企業も残り続けるんですよね。残念です。
長期的に年利10%超を実現したい
米国株インデックスが長期的にプラスになるのであれば、それにレバレッジをかけることでさらに利回りを増やすことも考えられます。
一番簡単なレバレッジのかけ方は、お金を借りてそのお金で投資をすることです。実際には実現不可ですが、例えば低金利の日本でお金を借りて、米国株を購入するイメージです。
元本の2倍を購入すれば、プラスもマイナスも2倍です。
レバレッジETFというものもあります。例えばSPXLはS&P500の動きの3倍の動きをするETFです。TQQQ、TECL、SOXLなど様々なETFがあるので、投資対象によって使い分けることができます。TMFという米国債の3倍ETFと組み合わせて最小分散ポートフォリオを組み、月に1回ほどリバランスする方法は再現性も高くてそれなりに安定しているので個人的にも試しています。
リバランスを行う場合は一旦利益の確定となるため納税が必要になることと、証券会社によっては売買手数料負担が大きい場合もあります。私は手数料無料で売買可能なFirstradeを活用しています。
なお、低金利時代に債券価格が株式の逆相関を維持できるのかどうかが気になっています。最大ドローダウンを小さくするという意味ではTMFとの組み合わせは良いと思いますが、長期リターンの最大化であればレバレッジをかけたインデックスを20年超保有し続けるだけのほうがパフォーマンスは上がる気がします。眠れない夜が何日かあるかもしれませんが・・・。
Noなら・・・
NOという場合と、上に書いたような内容をあまり勉強したくないという場合は証券口座を開いてご自身で色々やることはあまりおすすめしません。
DIY派の私自身もコア投資はオフショア投資にしてサテライト部分だけを証券口座で運用しています。
最悪、全部失っても未来の計画が大きく変わらない金額ということです。
運用資産をコア(中心)とサテライト(周辺)に分けて、コア部分の投資方法を固め、なにかがあった場合はコア部分だけでもなんとかなるようにした上で、残りの部分で色々と冒険をする投資手法。コア部分を固めることがまず重要だと考えています。
NOと答えた場合はいくつかの選択肢があります。何が何でもオフショア投資!と言うつもりもありません。
運用をおまかせしたい人の選択肢として続けて紹介していきますね。
運用をおまかせしたい人の選択肢
Q. 投資を趣味にする可能性はありますか?に対してNoと答えた場合や、YESと答えたけれども別の手法も組み合わせようと思った方は、運用をおまかせできる投資手法を活用することをおすすめします。
運用をおまかせしたい場合の質問に答えてみてください。
Q. 今も未来も日本居住の予定ですか?
人生のどこかで日本国外居住の予定があるのであれば、日本から引っ越す際に運用を止めないといけないという可能性があるという大きなリスクがあります。
かなり前の話なので今とは違うかもしれませんが、私は昔日本で確定拠出年金をしていました。
その後独立をしたり海外で企業をしたりしていく中で、身分が目まぐるしく変わっていき、結果的に「追加の拠出はできない」「引出しも65歳までできない」となってしまい、手数料で数年かけて積み立ててきたものが全て消えていきました。
うまくて手続きをすれば引き出す方法もあったのかもしれませんが、住所を海外に移しただけで運用を止めないといけないというのは長期的な資産形成を阻害します。
証券口座も新規の売買は禁止になるなど、非常に面倒なので長い人生のどこかで日本国外に住みたいと思っている人は日本国内の口座は短期的にしか使えないかもしれません。
どこの国に引っ越したとしても、問題なく積み立てと運用を続けられるのが良いですよね。
→国外居住の可能性がある場合は海外オフショア投資がおすすめです
逆に、ずっと日本に居住する予定であれば、そのあたりは全くリスクにならないでしょう。
そのような場合は、次の質問に行きましょう。
Q. 資産を置きたい国や通貨はどこですか?
ここまで来るとわかりやすいですね、日本に資産をおいておきたいのか、それとも、香港やマン島、ケイマン諸島という国際的なオフショア都市に資産をおいておきたいのか、ということです。
私個人的な意見としては、資産運用の鉄則は分散なので「両方に分散させたい」というものですが、このあたりは人それぞれ思うところがあるでしょう。
資産を作るものは人的資本と金融資本の2つがあると思いますが、人的資本(労働や事業)が日本に充填があるのであれば金融資本は海外多めでもよいのではないかと私個人は考えています。
このあたりのわたしの考え方は「私がオフショア投資を活用している理由」という記事に書いたので参考にしてみてください。
ただ、このあたりは完全人それぞれだと思います。
運用をおまかせできる投資の選び方(海外オフショア投資)
海外オフショア投資はその全てが運用をおまかせできる投資ということになります。
- 投資リンク型保険の場合はIFAが運用を行うハイリスク・ハイリターン型で元本保証なし、
- 貯蓄型生命保険は保険会社が運用を行う物で元本保証あり、
- 元本保証型ファンドは指数に連動するもので元本保証あり、
という違いがあるのでニーズに合わせて選ぶ形になるでしょう。
具体的には、
- 長期的にコツコツ積み立てて(10年以上拠出)最終的に大きな金額にしたい→投資リンク型保険
- 短期間で一気に積み立て(一括~10年)たい→貯蓄型生命保険
- 決められた時期(10年/15年/20年後)に向けて積み立てたい→元本保証型ファンド
という形で検討する感じになるのではないかと思います。
運用をおまかせできる投資の具体例(日本)
日本ではつみたてNISAやiDeCoなどはほとんど自分で運用を行う形式になっています。
正直、これでは多くの人にとっては運用がうまくいかないという結果になるのではないかと危惧しています。
だからといって証券会社や銀行員におまかせできるかといえば、残念な結果にしかならないでしょう。
日本ではロボアドバイザーの活用が良いのではないかと思います。
ロボアドで成績が良いのはウェルスナビとロボプロではないでしょうか。
ウェルスナビはリスク許容度1~5に合わせて株式・債権などの資産比率を決定して、定期的にリバランスを行ってくれます。
この記事の上の方で書いた「長期的に年利5~10%を狙いたい」の内容をすべて自動でやってくれるイメージですね。
ロボプロはその内容に加えて、これから上がりそうな資産クラスをAIが分析して、運用比率を組み替えていくというアクティブ運用を行うものです。
2020年、2021年は株式が好調でしたが、これからの調整局面や暴落局面のパフォーマンスが期待できそうですね。
つみたてNISAやiDeCoで米国株インデックス投資、もよいのですが、途中で引出したり拠出停止してしまえる自由度が逆に資産形成を停めてしまう可能性があります。
それらの制度を活用する場合は、一度決めた方法を暴落などがあったとしても何年も継続するというのは重要です。
投資の選び方まとめ
今回は幅広い投資手法の中から自分に合う投資方法を選ぶ考え方を紹介しました。
個別株も、インデックスも、レバレッジも、デリバティブも、海外オフショア投資も、ロボアドも、どれも素晴らしい商品です。
ただ、その中で合う人と合わない人がいて、そこを間違えてしまうとあまり良い結果にならないということなのです。
稼いでいるインフルエンサーの方々は往々にして「自分でできるDIY派」だったり「投資が趣味」の人です。
そういう方々の発信内容は自分で運用するスタイルに偏っていくのも事実。
今回の3つの質問と結果をまとめると下記のようになります。
Q. 投資を趣味にする可能性はありますか? YES→証券口座・仮想通貨口座など
NO ↓
Q. 今も未来も日本居住の予定ですか? NO→海外オフショア投資
YES ↓
Q. 資産を置きたい国や通貨はどこですか? 海外→海外オフショア投資
日本→ロボアド
他にも選択肢がたくさんある中でそんなシンプルでよいの?と思われてしまいそうですが、多くの人に当てはまると思っています。
ただ、今回の記事は長期的に資産を増やす方法に主眼をおいています。短期的に稼ぎたい、という目的の人は対象外ということですね。
この世界には色々な資産運用手法がありますが、私が家族にも安心しておすすめできるのは今回の記事のとおりかなと思います。
サラリーマンよりも起業。オートマ車よりマニュアル車。任せるのではなく自分で投資。
どれも後者のほうが高い結果をもたらす可能性があるというのはその通りなのですが、それができずに挫折してしまう人も多いのです。
自分で出来る方は自分でやれば良い。でも、そうではない方が大半で、そのような方が安心して資産運用を出来る方法もある。
というのがこの記事を通じて伝えたかったことですし、普段FP業務を行う中で意識しているポイントです。